2023年10月1日日曜日

説教メッセージ 20231001

前も似たお話をしましたが、今日の聖書は、私の高校生のころの「口ごたえ」の話を思い出します。「今勉強しないと、あとから後悔するよ。後悔先に立たずって言うでしょ。」と母親に言われると、私は決まって、こう返事をしました。

「後から悔いるから、後悔っていうんだよ。だから、先に立つわけないでしょ。」と。そうすると、「面白いことをいうねぇ。そうだわ」と笑われて、場が和やかになり、怒るほうも気が抜けるのでしょう。まあ、いいか、という具合になりました。

今日の聖書は、後悔してやり直す人の姿がたとえ話で出てきます。後悔することは絶対間違えで失敗というわけではなくて、とても大切なことでもあります。後悔もしないなら、私たちの人生は、いつまでも変わることができません。今日のイエス様のたとえ話は、どんなメッセージを持っているでしょうか。

聖書の言葉 

エゼキエル 18:25~32

聞け、イスラエルの家よ。わたしの道が正しくないのか。正しくないのは、お前たちの道ではないのか。 26正
しい人がその正しさから離れて不正を行い、そのゆえに死ぬなら、それは彼が行った不正のゆえに死ぬのである。 27しかし、悪人が自分の行った悪から離れて正義と恵みの業を行うなら、彼は自分の命を救うことができる。 28彼は悔い改めて、自分の行ったすべての背きから離れたのだから、必ず生きる。死ぬことはない。 29それなのにイスラエルの家は、『主の道は正しくない』と言う。イスラエルの家よ、わたしの道が正しくないのか。正しくないのは、お前たちの道ではないのか。

30それゆえ、イスラエルの家よ。わたしはお前たちひとりひとりをその道に従って裁く、と主なる神は言われる。悔い改めて、お前たちのすべての背きから立ち帰れ。罪がお前たちをつまずかせないようにせよ。 31お前たちが犯したあらゆる背きを投げ捨てて、新しい心と新しい霊を造り出せ。イスラエルの家よ、どうしてお前たちは死んでよいだろうか。 32わたしはだれの死をも喜ばない。お前たちは立ち帰って、生きよ」と主なる神は言われる。

マタイ 21:23~32 (新41)

 23イエスが神殿の境内に入って教えておられると、祭司長や民の長老たちが近寄って来て言った。「何の権威でこのようなことをしているのか。だれがその権威を与えたのか。」 24イエスはお答えになった。「では、わたしも一つ尋ねる。それに答えるなら、わたしも、何の権威でこのようなことをするのか、あなたたちに言おう。 25ヨハネの洗礼はどこからのものだったか。天からのものか、それとも、人からのものか。」彼らは論じ合った。「『天からのものだ』と言えば、『では、なぜヨハネを信じなかったのか』と我々に言うだろう。 26『人からのものだ』と言えば、群衆が怖い。皆がヨハネを預言者と思っているから。」 27そこで、彼らはイエスに、「分からない」と答えた。すると、イエスも言われた。「それなら、何の権威でこのようなことをするのか、わたしも言うまい。」

 28「ところで、あなたたちはどう思うか。ある人に息子が二人いたが、彼は兄のところへ行き、『子よ、今日、ぶどう園へ行って働きなさい』と言った。 29兄は『いやです』と答えたが、後で考え直して出かけた。 30弟のところへも行って、同じことを言うと、弟は『お父さん、承知しました』と答えたが、出かけなかった。 31この二人のうち、どちらが父親の望みどおりにしたか。」彼らが「兄の方です」と言うと、イエスは言われた。「はっきり言っておく。徴税人や娼婦たちの方が、あなたたちより先に神の国に入るだろう。 32なぜなら、ヨハネが来て義の道を示したのに、あなたたちは彼を信ぜず、徴税人や娼婦たちは信じたからだ。あなたたちはそれを見ても、後で考え直して彼を信じようとしなかった。」


説教 「後で考え直して」 徳弘浩隆牧師

1,後悔先に立たず…

以前も似たお話をしましたが、今日の聖書は、私の高校生のころの「口ごたえ」の話を思い出します。「今勉強しないと、あとから後悔するよ。後悔先に立たずって言うでしょ。」と母親に言われると、私は決まって、こう返事をしました。

「後から悔いるから、後悔っていうんだよ。だから、先に立つわけないでしょ。先に悔いるなら、先悔とでもいうんだよ」と。そうすると、「面白いことをいうねぇ。そうだわ」と笑われて、場が和やかになり、怒るほうも気が抜けるのでしょう。まあ、いいか、という具合になりました。以前にもお話ししましたが、普通の口答えじゃなくて、何か大人が唸るような、ひとひねりした口ごたええを考えるのが好きでした。わたしは、小説などの本を読むのは嫌いで長続きしませんでしたが、広辞苑や英和辞典は持ち歩いて線を引きながら、よく読んでいた変わった子だったと思います。

今日の聖書は、後悔してやり直す人の姿がたとえ話で出てきます。後悔することは絶対間違えで失敗というわけではなくて、とても大切なことでもあります。後悔もしないなら、私たちの人生は、いつまでも変わることができません。今日のイエス様のたとえ話は、どんなメッセージを持っているでしょうか。

2,聖書 

今日の福音書は、ふたつのパートに分けられています。祭司長や長老たちとの問答と、それを受けてのたとえ話です。問答は、イエス様が宮で教えておられるのを見て、何の権威によってそんなことをしているのかと聞いたら、逆にイエス様に問われて困ってしまう彼らでした。そして、たとえ話は、彼らの姿を指摘し批判するための、父の言うことを聞かないといったけれど後から考え直して聞いた兄と、聞くと言うだけで何もしない弟のたとえ話でした。

それは、神様から遠く、神様の言うことを聞かない罪びとたちだったけれど、思い直して聞いた姿が兄でしょう。それに対して、素直にハイという、神さまを知っていて神に近いと思われていたけれども実は神様の御心を知ることができずに、何も行動に移さない弟は祭司長や長老とみることができます。

3,振り返り 

さて私たちは、どうでしょうか。

ヨハネの言う悔い改めも洗礼も恐れ、神の言葉から遠く背いて生きていた罪びとたちでも、後から思い直して、神様に従ったので、赦され救われました。

しかし、神に近いと思っていた「えらい」人たちは、素直に神の言葉を聞くことができずに、口先だけで結局は神から遠い人にとどまってしまったのです。

一度は神に背き、その声掛けを退けても、後悔して、立ち返るなら、救われ赦されるのです。後悔するような大失敗をしていなくても、表面だけで神の言葉を読み知っているつもりで生きていては、結局は神様から遠いままなのです。

穏便に過ごすよりも、大失敗して後悔したほうが、心から改心して神に立ち返ることができるとも言えます。イエス様は、表面的な信仰者をずいぶん嫌われたようです。「後悔先に立たず」ですが、後悔するほど、失敗したり、泣いたり、眠れないほど祈ったり、心配したりする人の方が、幸いなのかもしれません。

4,勧め 

 悔い改めるというのをもう一度考えましょう。

 旧約聖書では、「悔い改めよ」という言葉は、「帰ってきなさい」とも訳される言葉。今日のエゼキエル書にも出てきました。「悪人が自分の行った悪から離れて正義と恵みの業を行うなら、彼は自分の命を救うことができる。 彼は悔い改めて、自分の行ったすべての背きから離れたのだから、必ず生きる。死ぬことはない」「悔い改めて、お前たちのすべての背きから立ち帰れ」と呼びかけます。ここでいう「悔い改めて」という語と「立ち帰れ」は、実はこの同じヘブライ語「 שׁוּב」(シューブ)がつかわれています。涙を流してごめんなさいというのではなくて、帰ることです。

そして、一生懸命それを呼び掛ける神は、ただの怖く、厳しい神ではありません。この続きを読めばこうあります。「どうしてお前たちは死んでよいだろうか。 わたしはだれの死をも喜ばない。お前たちは立ち帰って、生きよ」と。人間の罪ゆえの苦労を喜ばないで、帰ってくることを呼びかける愛なる神様なのでした。

神様の愛を知って、その中を、生きていきましょう。「あとで考え直して」出かけるところ、やり直すこと、たぶん私たちみんなが持っていると思います。

神様の呼びかけに答えて、思いっきり後悔して、考え直してみませんか?神様のもとに、いっしょに帰っていきましょう。

そのときに、本当の安心と心の平和が訪れ、人生は神様によって、まっすぐに導かれるのです。 


牧師コラム・今日の写真 「中秋の名月」 Tết Trung Thu(テッ チュン トゥー )   

9月29日は、中秋の名月でした。金曜日は復活教会で聖書研究会が夜にある日ですから、名古屋市の東区で見ることができた満月でした。

写真をFacebookに載せると、いろんな人からメッセージをいただきました。日本やブラジルやフィンランド、そしてベトナムからも。ベトナムに一時帰国しているHop君はベトナム語と日本語でこんなメッセージをくれました。一部紹介させていただきます。

Ý nghĩa của Tết Trung Thu trong Tiếng Nhật:(筆者注:日本語の中秋節の意味): 今日は旧暦によって8月15日です。ベトナムではTết Trung Thu(テッ チュン トゥー )と言います。日本で言うところの「十五夜(満月の夜)」ということです。Tet Trung Thuは毎年各地方でに行われます。月見(つきみ)ともいいます。月を祭る節句です。家族で月見をしながらお菓子を食べたり、カップル👫がデートたり楽しく過ごする文化があります。元々古代において中秋節に月餅をお供え物としていたそうですが、時代が変わり中秋節に贈り物とされるようになったみたいです。親しい人、恋人やお世話になっている人にこれを贈ります。それから月餅🥮以外では、付き合ってるカップルには男性から女性にプレゼント🎁を渡す習慣もあります。皆さん 、楽しくお過ごしてくださいね🥰 

ちなみに、Tết Trung Thu(テッ チュン トゥー )は、ネットで調べると漢字で「節中秋」と書かれていました。なるほど、そう読めるなぁという漢字です。昔はベトナムも漢字文化圏だったので、発音はむつかしいですが、漢字で書かれると「なるほど」と思う言葉が多くあります。「こんにちは」の「シンチャオ」は漢字では「慎謝」と書かれていたし、「ハノイ」は「河内」だったそうです。面白いですね! 

ところで今日は、高蔵寺教会の昼食会は世界食堂。今日のシェフは、ベトナム人のHienさんです。メニューは、Nem rán(揚げ春巻き)とBun Cha(焼肉とビーフン)です。月餅は、Hop君に、お土産に買ってくるようにTV電話で頼んでいました(笑)


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