平和をいのる「爆弾には愛を」
彼は私の友人、イスラエルのパレスチナ自治区に住むルーテル教会の牧師、ミトリ・ラヘブといいます。ベツレヘムのルーテル・クリスマス教会の牧師を長年務め、今では教会が設立した大学の学長をしています。
彼の教会を訪ねたとき見せられたのは、イスラエルの軍事侵攻で砲撃を受け穴が開いたままにしてある教会の壁。多くのクリスチャンはイスラエルに信仰的憧れを持ち、訪問したりもします。しかし、聖書時代のイスラエルと今の国としてのイスラエルは同じではありません。聖書時代にも神に従った時もそうでなかった時もありました。パレスチナ人たちは土地や自由を奪われています。皆イスラム教徒、ましてやテロリストという事ではなくて、昔からクリスチャンもいて、ミトリ牧師の家系もそうでした。彼は「私はパレスチナ人クリスチャン」他たくさんの書物を世に出し、世界各地で講演をする神学者でもあります。去年は東海教区の教会でZoomで交流会をし、彼に「会い」、話も聞きましたね。
2005年に彼を日本に呼び、各地で講演会をしてもらいました。瓦礫のガラス瓶から作った天使の飾りも紹介し、「爆弾には愛を」と、報復ではなくて、瓦礫の中に天使を見出し、平和を作るものになるよう訴え、新聞にも取り上げられました。8月6日は広島の平和式典に一緒に参加し、言葉を失っていました。全国から集まった中高生や青年とともに広島教会で礼拝や交流もしました。
今年も原爆の日が来ました。ウクライナでは戦争が続きます。アジアも不穏です。互いにいがみ合い、壊されたものを見て悲しみと恨みを持つか、平和を作る足掛かりを作るか。現実は同じで見るものは同じでも、作るものは違います。
私たちに今何ができるでしょうか。平和を祈り、平和を作り出しましょう。牧師:徳弘浩隆
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